山の遊び舎はらぺこ
保育士日誌

こいの行方はいずこに

06/11/6

朝、子どもたちが大家さんの所にあった
リヤカーを引っぱりだしてくる。
かなりの年代物で、既に骨組みだけになっていたが、
タイヤが何とかまわった。
せっかくだから空気をいれて動かそうと
ポンプでタイヤに空気をいれたら、
タイヤに穴があいていたようで、勢いよく
水が噴いた。
まあしょうがないと、荷台に板をひいて、
引っ張る子ども、押す子ども、乗る子どもにわかれて
園舎の周りで遊んでいた。

せっかくだからとデジカメで写真を撮ったら
最近モノクロームにしているので
モニターを見たら、なんだか50年ぐらい前の子どもたちに見えた。

散歩に行こうと用意して外に集まった。
空を見上げると、先ほどよりどんより曇り空になっている。
「やっぱりカッパも持っていこう」と声をかけると
「えーっ!いらないー!」との声。
でもかまわず準備をさせて出発。

久しぶりの「こいの池」(森の中にあるため池)を目指して歩く。
季節がどんどん変わっているので
久しぶりに歩くところは印象が全然違う。
途中、トトロの木(シルエットがトトロそっくり)によって、
大量のてんとう虫を確認したあと、近くの諏訪神社で食事。

食事中、近くの空で飛行機が飛んでいるかのような音がするが
よく聞いていると、どうやら雷の音。
少し子どもたちの表情がこわばる。
「さあ、早く食べて出発しようぜ」と食事を続けるが
途中からやはり雨が降ってくる。
雷も鳴り続け「おへそ気をつけよう」というと
みんなあわててお腹をしまう。
神社の大木に寄り添うようにして食事をしていたので
雨はまったく当たらず、食事をしてカッパを着てと、
余裕の行動が出来た。

それでもせっかくだから、雨の時の池の表情も見ようと
「こいの池」に行ってみる。
大きな鯉たちもなんだか寂しそうに佇んでいた。

そこから山の斜面をあがって、長い下り道を行くと
すぐにはらぺこ到着。
不安感が安心感に変わったようで園舎でかなりはしゃいでいた。

ささやかなハプニングだったけど、こうやって一枚づつ薄皮を脱いでいくんだろうなあ。
ハプニングも楽しまなくちゃね。


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